コノハチョウ

《学名》
 
Kallima inachus
《分布(記録のある沖縄県の島)》
 伊平屋島、古宇利島、奥武島(名護市)、沖縄本島、久米島、石垣島、小浜島、黒島、西表島、波照間島
沖縄県以外の記録
 和歌山県、鹿児島県(沖永良部島、徳之島)
《成虫の生態・写真解説》
 
写成虫の生態写真は特記のない場合は全て新田智撮影、未発表も含む。以下のようにキャプション▲の色によって成虫の生態行動、および天敵を分けています。必要なものは解説も入れます。なお、吸蜜植物で未同定のものは園芸種などとしています。これらの未同定植物名がお分かりの方、また明らかに誤りである(植物名・天敵名)場合はご指摘頂きたく、お願いします。
※本種は沖縄県の天然記念物ですので、写真撮影の場所は、島嶼名のみを表記してます。
【吸蜜・吸水】印です。
『撮影メモ』♂吸水。吸蜜植物(センダングサ類)。吸汁植物(オオバイヌビワの腐果、ビワの腐果、ヒラミレモンの樹液)。なかなか吸蜜シーンは観察できないが、写真の他に同じセンダングサ類の花で吸蜜♀を2009年10月10日に撮影している(吸蜜はこの2例のみ)。ヒラミレモンの樹液はリュウキュウヒメジャノメ、アカタテハ、ルリタテハなどと一緒に吸汁しているところも撮影している。なお、パンの水分を吸っている様子も撮影しているが、以下のブログでその一部始終を書いている
「グルメなコノハ」
【交尾・求愛】印です。
『撮影メモ』写真の1例のみ。
【成虫のその他の生態】印です。
『撮影メモ』
【天敵】印です。
『撮影メモ』スズミグモ、アシジロヒラタフシアリ(二次的に襲われる)。
【ありんくりんニューレポ】
コノハチョウの交尾(2012年8月20日)

♀(センダングサ類の花で吸蜜)沖縄島 2003年9月22日 ♀(オオバイヌビワの腐果を吸汁)石垣島 2008年6月9日 ♂(ビワの腐果を吸汁)沖縄島 2011年5月9日 ♂(ヒラミレモンの樹液を吸汁)沖縄島 2011年7月12日
 
♂吸水 沖縄島 2013年8月19日 1頭吸水 沖縄島 2014年3月25日(新田敦子) 交尾(オオバギ,上♂・下♀)沖縄島 2012年8月20日  
 
♂(スズミグモの巣にかかり、アシジロヒラタフシアリに食べられる) 沖縄島 2012年6月30日 同左、巣の主スズミグモ ♂(スズミグモの巣にかかる)沖縄島 2012年7月24日  
《変異・異常型》
【標本写真】蝶研フィールドに報告されたものを中心にアップしています。多くの方々から標本写真の掲載についてご快諾いただきました。ご協力頂きました皆様へ感謝申し上げます。(これからも変異ある個体の写真を随時、募集しています)。
クリックしてね→本種標本写真へ。
【生態写真】生態写真で見る変異です。主に、新田智が撮影したものです。
クリックしてね→本種生態写真で見る変異へ。
《産卵〜幼生期》
 産卵〜幼生期までを紹介しています。野外での母蝶の産卵、その卵、幼虫、蛹、羽化シーンをまとめる予定です。撮影できしだい随時更新します。主に、新田智が撮影したものです。
クリックしてね→本種沖縄蝶類幼生期図鑑へ
《食草》
 オキナワスズムシソウオギノツメシソモドキセイタカスズムシソウミヤジマソウ
《文献覚え書き
【20
24年度発行文献より】
 分布:コノハチョウ1♀目撃 うるま市勝連南風原 2024年3月18日 記録者なし「国内蝶類情報2024年(3)」ゆずりはクラブ(301)7-12.

【201
9年度発行文献より】
 
沖縄県で記録された蝶類と食草についてまとめる(島嶼別蝶類分布一覧表あり)比嘉正一・長嶺邦雄、改訂・沖縄県の蝶ー記録された島と食草ー;2-182.※本種は追加の食草、分布記録の追加はなし。(沖縄昆虫同好会).

【2018年度発行文献より】
 コノハチョウ♂ 奥武島(名護市)2017年7月21日(新田敦子)、新田智・新田敦子「特集;離島大好き編(2003年〜2017年)」、ありんくりん通信 特別号(2018);1-8.
 伊平屋島;コノハチョウの分布で「・・・沖縄諸島の沖縄本島と伊平屋島に産し・・」とある(詳細の記述はなし)大屋厚夫『琉球列島の蝶』(2018).
【2013年度発行文献より】

 沖縄県の蝶・記録された島と食草(沖縄昆虫同好会)
 1♂確認 黒島 2004年5月15日(青木一宰、Citrina 通信402号).
 記録のまとめ(SATSUMA 150).
 食草;ミヤコジマソウにて飼育羽化 (月刊むし「特集:2012年の昆虫界をふりかえって」。元出典;牟田澄雄、博多虫15、2012).
【2006年度発行文献より】

 久米島の昆虫リスト、コノハチョウ目撃(詳細不明)(佐藤文保、久米島自然文化センター紀要第6号(2006).
【1985年度発行文献より】
 久米島のコノハチョウ『沖縄・八重山蝶採集ガイド』分布表(101p)にプロット、解説「久米島は,古い記録(1931)のみ」としている『沖縄・八重山蝶採集ガイド』蝶研出版(1985)..
《参考資料》
【参考文献】
本種に関する蝶研フィールドについて(数字は通巻号数)
 小路嘉明・米谷敦子 コノハチョウの未記録の食草―オギノツメ 58
 藤原孝夫 コノハチョウの同列転換 59
 山口進 コノハチョウの産卵 63
 藤原孝夫 樹幹に止まるコノハチョウ 80
 夏秋優 占有行動をとるコノハチョウ 102
 塚越章雄 コノハチョウの訪花を観察 111
 岡崎幹人 徳之島でコノハチョウを採集 232
 新田智 コノハチョウの吸蜜など数種の撮影・観察例 235
 日置健吾 飛翔するコノハチョウ 255