ウスコモンマダラ

《学名》
 Tirumala limniace

《分布(記録のある沖縄県の島)》
 伊是名島、水納島(本部町)、古宇利島、沖縄本島、渡嘉敷島、座間味島、オーハ島、宮古島、大神島、伊良部島、下地島、多良間島、石垣島、竹富島、小浜島、黒島、西表島、波照間島、与那国島
沖縄県以外の記録
 東京都(三宅島)、静岡県、三重県、大阪府、兵庫県、和歌山県、島根県、岡山県、山口県、香川県、高知県、徳島県、福岡県、佐賀県、佐賀県(高島)、長崎県、長崎県(平戸島、福江島、対馬、中通島、生月島)、熊本県、宮崎県、鹿児島県、鹿児島県(上甑島、三島村黒島*、種子島、屋久島、中之島、悪石島*、小宝島、宝島、口之島、喜界島、奄美大島,徳之島,沖永良部島、与論島*)

《成虫の生態・写真解説》
 成虫の生態写真は特記のない場合は全て新田智撮影、未発表も含む。以下のようにキャプション▲の色によって成虫の生態行動、および天敵を分けています。必要なものは解説も入れます。なお、吸蜜植物で未同定のものは園芸種などとしています。これらの未同定植物名がお分かりの方、また明らかに誤りである(植物名・天敵名)場合はご指摘頂きたく、お願いします。
【吸蜜・吸水】印です。
『撮影メモ』吸蜜植物(センダングサ類、スイゼンジナ)。
【交尾・求愛】印です。
『撮影メモ』挑戦したい。
【成虫のその他の生態】印です。
『撮影メモ』。
【天敵】印です。
『撮影メモ』ハナグモ(未同定)の一種。
【分布】印です。迷蝶なので、島嶼で撮影・採集した個体を示す。
『撮影メモ』伊是名島、沖縄本島(糸満市、うるま市)、座間味島、西表島、波照間島、与那国島(撮影個体は一部採集もしている)。

♂(ヘアペンシル)伊是名島 2003年5月27日 ♂(ヘアペンシル)波照間島 2005年5月27日 ♂(センダングサ類の花で吸蜜)座間味島 2005年5月16日 ♂(センダングサ類の花で吸蜜)糸満市 2006年6月3日
♂(スジグロカバマダラ♀の後ろに)与那国島 2005年6月30日 ♂(スイゼンジナの花で吸蜜)うるま市 2005年5月9日 ♀(センダングサ類の花で吸蜜)西表島 2004年5月18日 ♀(センダングサ類の花で吸蜜)波照間島 2004年5月23日
     
 ♀(ハナグモ(未同定)の一種に捕まる)西表島 2004年5月18日      

《見分けるポイント》 

 A・・・大きくだるま型(1.2.3)。下端の延長線(青線)が後角近く(2.3)。
 B・・・外縁で途中でくびれたり2紋に分離する傾向。上の条の内側先端が細くなる(1.2.3)。
 C・・・後翅中室内の紋は変異が大きい(1)。
 【参考文献】解説中の数字は参考した文献を示す。
 (1)川副昭人 日本で初めて採集されたマダラチョウ数種について 蝶研フィールド8
 (2)蝶研出版 スーパー採集ガイド 沖縄・宮古編
 (3)白水隆 日本産蝶類標準図鑑

《変異・異常型》
 日本へ迷蝶として飛来して来るコモンマダラ類は種を見分けるのにポイントがあります。上の見分け方をご参考ください。なお、標本写真は『変異・異常型図鑑』にまとめてアップしていますので、ご参考ください。
【標本写真】蝶研フィールドに報告されたものを中心にアップしています。多くの方々から標本写真の掲載についてご快諾いただきました。ご協力頂きました皆様へ感謝申し上げます。まだまだ、新たなご投稿もお待ちしています。個体変異の参考になれば幸いです。
クリックしてね→本種標本写真へ
【生態写真】生態写真で見る変異です。主に、新田智が撮影したものです。
クリックしてね→本種生態写真で見る変異へ。
《産卵〜幼生期》
産卵〜幼生期までを紹介しています。野外での母蝶の産卵、その卵、幼虫、蛹、羽化シーンをまとめる予定です。撮影できしだい随時更新します。主に、新田智が撮影したものです。
クリックしてね→本種沖縄蝶類幼生期図鑑へ
《食草》
 ブラウンカズラタイワンタシロカズラ
【参考文献】日本産蝶類幼虫食草一覧(仁平勲・2004).
 ※ネット参考←「ウスコモンマダラの食草として書かれている文献もありますが、与えても食べません。コモンアサギマダラとウスコモンマダラの混同から生じた間違いだと思います」とある。

《文献覚え書き》ウスコモンマダラ