ミナミコモンマダラ

《学名》
 Tirumala hamata

《分布(記録のある沖縄県の島)》
 沖縄本島、うるま市南浮原島、久高島、座間味島、久米島、来間島、宮古島、伊良部島、下地島、石垣島、竹富島、黒島、西表島、波照間島、与那国島
沖縄県以外の記録
 東京都伊豆諸島(御蔵島)、鹿児島県、鹿児島県(屋久島、小宝島、奄美大島、沖永良部島)

《成虫の生態・写真解説》
 成虫の生態写真は特記のない場合は全て新田智撮影、未発表も含む。以下のようにキャプション▲の色によって成虫の生態行動、および天敵を分けています。必要なものは解説も入れます。なお、吸蜜植物で未同定のものは園芸種などとしています。これらの未同定植物名がお分かりの方、また明らかに誤りである(植物名・天敵名)場合はご指摘頂きたく、お願いします。
【吸蜜・吸水】印です。
『撮影メモ』吸蜜植物(センダングサ類)。
【交尾・求愛】印です。
『撮影メモ』挑戦したい。
【成虫のその他の生態】印です。
『撮影メモ』。
【天敵】印です。
『撮影メモ』。
【分布】印です。迷蝶なので、島嶼で撮影・採集した個体を示す。
『撮影メモ』沖縄本島(今帰仁村)、うるま市南浮原島、座間味島、波照間島、与那国島(撮影個体は一部採集もしている)。

♂(センダングサ類の花で吸蜜)与那国島  2007年7月6日 ♀(センダングサ類の花で吸蜜)波照間島  2005年5月26日 ♀(センダングサ類の花で吸蜜)座間味島  2005年6月23日 ♂(センダングサ類の花で吸蜜)今帰仁村 2013年8月26日(新田敦子)
     
♀ うるま市南浮原島  2015年7月27日 新田 智 ありんくりん通信14号(2016).      

《見分けるポイント》

 A・・・大きくくびれるが普通は細分されない(1.2.3)。この仲間は変異が多く分離する個体もある(4)。下端の延長線(青線)が外縁中央より(2.3)。
 B・・・外縁で途中で分離または細くなる傾向。上の条の内側先端は細くならない(1.2.3)。前翅後半の2つの条紋がその終端で結合する(5)。
 C・・・後翅中室内の紋は明瞭(1.4)。
 【参考文献】解説中の数字は参考した文献を示す。
 (1)川副昭人 日本で初めて採集されたマダラチョウ数種について 蝶研フィールド8
 (2)蝶研出版 スーパー採集ガイド 沖縄・宮古編
 (3)白水隆 日本産蝶類標準図鑑
 (4)高橋直・菅原春良 ニセミナミコモンマダラの同定について 蝶研フィールド163
 (5)橋本定雄 迷蝶に見るコモンマダラ属の見分け方 蝶研フィールド163

《変異・異常型》
 日本へ迷蝶として飛来して来るコモンマダラ類は種を見分けるのにポイントがあります。上の見分け方をご参考ください。なお、標本写真は『変異・異常型図鑑』にまとめてアップしていますので、ご参考ください。
※ミナミコモンマダラとニセミナミコモンマダラにつきましては、同定するポイントが一転二転しており、判断が曖昧になりつつあります。ただ、その時々の判断基準については尊重すべきと考えていますので、『変異・異常型図鑑』には当時に記録された通りの種で写真を並べています。多くの標本が並ぶことによって、整理される事を願っています。
【標本写真】蝶研フィールドに報告されたものを中心にアップしています。多くの方々から標本写真の掲載についてご快諾いただきました。ご協力頂きました皆様へ感謝申し上げます。まだまだ、新たなご投稿もお待ちしています。個体変異の参考になれば幸いです。
クリックしてね→本種標本写真へ
【生態写真】生態写真で見る変異です。主に、新田智が撮影したものです。
クリックしてね→本種生態写真で見る変異へ。
《産卵〜幼生期》
産卵〜幼生期までを紹介しています。野外での母蝶の産卵、その卵、幼虫、蛹、羽化シーンをまとめる予定です。撮影できしだい随時更新します。主に、新田智が撮影したものです。
クリックしてね→本種沖縄蝶類幼生期図鑑へ。

《食草》
 Tylophora spほか
【参考文献】日本産蝶類幼虫食草一覧(仁平勲・2004)

《文献覚え書き》ミナミコモンマダラ