ヤエヤマシロチョウ

《学名》
 Appias olferna

《分布(記録のある沖縄県の島)》
 石垣島
 ヤエヤマシロチョウについて。
 PHPの「蝶」松香さんの本にありました。1902年1♂、石垣島、高野鷹蔵標本提供、村松松年(1909)はAppoias yayeyamana として発表したが、後にヤエヤマシロチョウに訂正される。しかし、高野鷹蔵は石垣島へ訪れた形跡がなく外国産標本の混入の可能性が高いと推察されている。現在、北海道大学が所蔵。
 さらに、松香宏隆氏の「日本産蝶の全種リスト」(←現在はネット閉鎖)によりますと、 「誤報種」として(PHPの「蝶」の記述を裏付けるもの)、以下が示されています。
  「誤報種」 ヤエヤマシロチョウ Appias libythea (Fabricius, 1775)
 ※ここでは「混入の可能性」を示唆しただけで、訂正・記録の抹消ではないようです。
■ちなみにそのヤエヤマシロチョウという名前からイシガキシロチョウ(=ベニシロチョウ)と混同されたり誤認されやすいですけど、別種ですのでご注意を。
 イシガキシロチョウについてはもちろん松香宏隆氏の「日本産蝶の全種リスト」には「迷蝶」として以下の記述があります。
 ベニシロチョウ(イシガキシロチョウ) Appias nero (Fabricius, 1793) ※1969、71、98年に数例
 ------------フィリピン亜種 domitia (C. & R. Felder, 1862)
※ なお、2010年石垣島でヤエヤマシロチョウの生態写真が2度(いずれも石垣島バンナ公園で10月中旬、11月中旬)撮影されたと聞いています。報告されましたらこれが石垣島2頭目になるようです。※以下の標本写真(♂)は保管していた写真の中にありました。データーなどの詳細は不明です。参考資料としてご覧下さい。
《文献覚え書き
【2020年度発行文献より】

 石垣島;ヤエヤマシロチョウ1♂ 1902年「昆虫の図鑑 採集と標本の作り方(増補改訂第2版)」、福田晴夫ほか(2020).
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【2019年度発行文献より】

 沖縄県で記録された蝶類と食草についてまとめる(島嶼別蝶類分布一覧表あり)比嘉正一・長嶺邦雄、改訂・沖縄県の蝶ー記録された島と食草ー;2-182.※食草の記述なし、分布記録の追加はなし。(沖縄昆虫同好会)
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