コモンタイマイ

《学名》
 Graphium agamemnon
《分布(記録のある沖縄県の島)》
 石垣島、与那国島
《成虫の生態・写真解説》
 
成虫の生態写真は特記のない場合は全て新田智撮影、未発表も含む。以下のようにキャプション▲の色によって成虫の生態行動、および天敵を分けています。必要なものは解説も入れます。なお、吸蜜植物で未同定のものは園芸種などとしています。これらの未同定植物名がお分かりの方、また明らかに誤りである(植物名・天敵名)場合はご指摘頂きたく、お願いします。
【吸蜜・吸水】印です。
『撮影メモ』吸蜜植物(タイワンウオクサギ)。
【交尾・求愛】印です。
『撮影メモ』-。
【成虫のその他の生態】印です。
『撮影メモ』
【天敵】印です。
『撮影メモ』-。
【分布】印です。迷蝶なので、島嶼で撮影・採集した個体を示す。
『撮影メモ』与那国島(撮影個体は一部採集もしている)。

   
♀(タイワンウオクサギの花で吸蜜)与那国島 2020年6月28日 ♀ 与那国島 2020年7月2日    

《幼生期写真解説》
 1995年与那国島において発生した本種について、野外で観察・撮影した。また、採集した♀から絞り出しで得た卵をタイワンオガタマにて飼育し羽化させている。
 ※写真データは、与那国島で1995年でありこれを省略、また全て小路嘉明撮影(蝶研フィールド113、119号に報告)。

新芽の卵(野外、1995年9月19日) 1齢幼虫(野外、1995年9月19日) 3齢幼虫(野外、1995年9月19日) 終齢幼虫(野外、1995年9月19日)
蛹(野外、1995年9月19日) 孵化したての幼虫(飼育、1995年6月16日) 1齢幼虫(飼育、1995年6月17日) 2齢幼虫(飼育、1995年6月19日)
3齢幼虫側面(飼育、1995年6月20日) 3齢幼虫背面(飼育、1995年6月20日) 脱皮直後の4齢幼虫(飼育、1995年6月26日) 4齢幼虫側面(飼育、1995年6月26日)
4齢幼虫背面(飼育、1995年6月23日) 4齢幼虫末期(飼育、1995年6月24日) 終齢幼虫(飼育、1995年6月26日) 蛹(飼育、1995年7月17日)
《変異・異常型》
【標本写真】蝶研フィールドに報告されたものを中心にアップしています。多くの方々から標本写真の掲載についてご快諾いただきました。ご協力頂きました皆様へ感謝申し上げます。(これからも変異ある個体の写真を随時、募集しています)。
クリックしてね→本種標本写真へ
【生態写真】生態写真で見る変異です。主に、新田智が撮影したものです。
クリックしてね→本種生態写真で見る変異へ。
《産卵〜幼生期》
 産卵〜幼生期までを紹介しています。野外での母蝶の産卵、その卵、幼虫、蛹、羽化シーンをまとめる予定です。撮影できしだい随時更新します。主に、新田智が撮影したものです。
クリックしてね→本種沖縄蝶類幼生期図鑑へ
食草》
 タイワンオガタマ(日本で記録された食草はタイワンオガタマのみ)、タイサンボク、ハクランボク、オガタマノキ、キンコウボク、ホソババンレイシ、バンレイシ、ギュウシンリ、トゲバンレイシ、オウソウカ、キダチオウソウカ、マストリック、ドリアン、キンマ 
 【参考文献】日本産蝶類幼虫食草一覧(仁平勲・2004)

《文献覚え書き》
【20
22年度発行文献より】
 分布;コモンタイマイ1♀ 与那国島宇良部イランダ林道 5月26日ほか数例 青木一宰「八重山の迷蝶などの記録、2019年」Citrina通信(736)4783-4787.
 分布;コモンタイマイ1♀ 与那国島満田原満田原林道 7月5日ほか数例 青木一宰「八重山の迷蝶などの記録、2020年」Citrina通信(740)4811-4815.
【2020年度発行文献より】

 与那国島のコモンタイマイについて、植松昌樹「日本でコモンタイマイの舞う楽園、与那国島」、季刊ゆずりは 85;32-34.
 吸蜜植物;♀(タイワンウオクサギ)2020年6月27日 与那国島イランダ林道、ほかコモンタイマイの幼生期撮影 新田智「2020年6月〜7月、与那国島で撮影・観察したコモンタイマイ」、『ありんくりん通信45』1-6..
【2019年度発行文献より】

 沖縄県で記録された蝶類と食草についてまとめる(島嶼別蝶類分布一覧表あり)比嘉正一・長嶺邦雄、改訂・沖縄県の蝶ー記録された島と食草ー;2-182.(沖縄昆虫同好会).
 コモンタイマイ幼虫(タイワンオガタマ、複数撮影)与那国島 2019年6月10日〜13日、新田智「梅雨空の与那国行(2019年6月10日〜14日)」、ありんくりん通信35;1-8..
 コモンタイマイの記録と過去の記録とあわせて考察;与那国島 2019年2月9日〜10日(1995年から与那国島にて断続的に発生していた本種だが,2005年の記録を最後にしばらく未確認の状況が続いていた。ところが2017年に入ってまた少しずつ確認されるようになり,2019年は多くの個体数が採集されている)楠本優作「与那国島で近年得られているコモンタイマイについて」、月刊むし 584;48-49.
 コモンタイマイ(与那国島で発生中, 2019年4-6月:山田守, ゆずりは (82): 46-48..
【2013年度発行文献より】

 沖縄県内で記録された島嶼および食草のまとめ、沖縄昆虫同好会;会創立50周年記念誌「沖縄県の蝶・記録された島と食草」(2013) 
参考資料
【参考文献】
本種に関する蝶研フィールドについて(数字は通巻号数)
 
小泉健一 与那国島迷蝶採集記 ミドリの幻影―迷蝶ラッシュ第一幕 112
 小路嘉明・米谷敦子 与那国島産コモンタイマイの幼生期 113
 佐藤英次 与那国島でコモンタイマイを採集 114
 近藤高明 コモンタイマイのタイサンボクでの飼育例 116
 小路嘉明・米谷敦子 野外で観察したコモンタイマイの幼生期 119
 中島和生 コモンタイマイ幼虫の野外での発見と飼育記録 119
 青木一宰 コモンタイマイに寄生したクワゴヤドリバエ 192
 小野寺博昭 コモンタイマイ 217
 西原正彦 コモンタイマイ(与那国島産)の黄色型について 235